「実家じまい」「生前整理」という言葉を見聞きして、老朽化した木造の実家について、そろそろ真剣に考えなければと思い始めた方もいるのではないでしょうか。特定の行事や締切があるわけではなく、自分の中で気持ちが固まってきた、というタイミングです。
今回は、実家じまい・生前整理を検討し始めた今、老朽木造の実家をどう見極め、どう判断していくかを、データを交えてお伝えします。
「今すぐ全部を片付けなければ」と気負う必要はありません。まずは、今の建物がどのような状態にあるのかを、改めて確認するところから始めても十分です。
実家じまいを考え始めたとき、まず気になること
「そろそろ本気で考えなきゃ、とは思っているんだけど」
実家じまいや生前整理は、法要や制度の締切のような明確なきっかけがあるわけではなく、日々の生活の中でふと「そろそろ」と感じるところから始まることが多いテーマです。老朽化した木造の実家を持つ方にとって、この「そろそろ」は、建物の状態への不安と重なっていることも少なくありません。
明確な締切がない分、先延ばしにしやすいテーマでもあります。だからこそ、「考え始めた」という今の気持ちを、実際の行動につなげることに意味があります。
他の人はどうしているか
「同じように考え始めて、実際に動いた人がいるんだと知った」
国の調査では、所有者が抱える維持管理上の心配事として、次のような項目が挙げられています(複数回答)。
| 維持管理での心配事 | 割合 |
|---|---|
| 住宅の腐朽・破損の進行 | 43.1% |
| 樹木・雑草の繁茂 | 33.0% |
| 地震・台風・豪雪などによる損壊・倒壊 | 32.4% |
※出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」結果のポイント
「住宅の腐朽・破損の進行」を心配事の第一に挙げる所有者は4割を超えており、老朽木造の実家を持つ方の多くが、あなたと同じような不安を抱えています。
似たケースとして、老朽化した木造住宅をどう手放したかをまとめた事例(【築50年・老朽化】松山市の空き家を売るには?売却相場・補助金・手放し方を解説)も、判断の参考になります。
こうした事例では、「実家じまい」を意識し始めたタイミングで、まず遺品整理と査定を並行して進めていたことが目立ちます。片付けと売却の検討を同時に進めることで、次の一歩が具体的に見えてきたようです。
老朽木造をこのまま放置するリスク
「考え始めただけで、結局また後回しにしてしまいそう」
老朽木造の実家は、「そろそろ」と思ってから実際に動き出すまでの間にも、劣化が進み続けます。締切のないテーマだからこそ、気持ちが固まった今のタイミングを逃すと、また数年単位で先延ばしになる可能性があります。
また、老朽化が進み倒壊等のおそれがあると自治体に判断された場合、固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が増える制度(いわゆる特定空家等の指定)の対象になることもあります。「考え始めた」という今の気持ちには、賞味期限があります。ただし、この制度の対象となる空き家はごく一部にとどまるため、税額への影響については税理士に確認することをおすすめします。
実家じまいを考え始めた今、売却を検討するメリット・デメリット
「気持ちが固まった今だからこそ、動いておきたい」
実家じまいを考え始めた今、売却を検討するメリット
- 気持ちが固まったタイミングで動けば、先延ばしにしにくくなる
- 遺品整理と売却検討を並行して進めれば、効率よく進められる
- 建物がまだ維持できる状態のうちに、判断材料を集められる
- 締切に追われず、自分のペースで検討を進められる
実家じまいを考え始めた今、売却を検討するデメリット
- 明確な締切がない分、モチベーションを保つのが難しいことがある
- 遺品整理と建物の売却検討、両方を同時に進める負担が大きく感じることがある
- 思い出のある実家を手放す判断には、心理的な負担を伴うことがある
- 何から手をつければいいか分からず、最初の一歩で止まってしまうことがある
今後の選択肢
「何から始めればいいのか、順番を知りたい」
老朽木造の実家について、当事者として選べる道はいくつかあります。
- 遺品整理の見積もりを取り、片付けの規模感を把握する
- 現状のままでの売却査定額を確認する
- 解体して更地にする場合の費用も、あわせて確認しておく
- まずは情報収集だけを進め、結論は急がない
「まず情報収集だけ進める」という姿勢は、締切のないテーマだからこそ有効です。遺品整理業者や不動産会社に相談すること自体は、決断を意味しません。判断材料を集めながら、自分のペースで気持ちを固めていくことができます。
お住まいの地域によっては、都道府県別の相談窓口も参考になります。(長崎県の空き家売却相談窓口など)
今後の具体的なアクション
「考え始めた今の気持ちを、行動に変えたい」
老朽木造の実家について、今からできることがあります。
- 建物内の遺品・家財の量を、大まかに把握しておく
- 遺品整理業者に、見積もりだけでも依頼してみる
- 現状のままでの売却査定額を確認する
- 解体費用の概算も、あわせて確認しておく
- 一人で抱え込まず、不動産会社や整理業者に早めに相談する
老朽化
ボロボロで倒壊寸前の家でも、現状のまま解体せず売却可能です。
事前の解体費用を自腹で払う必要はありません。現状のまま引き取ってくれる専門業者が存在します。
- 業者が買い取った後に一括解体するため、個人で動くより安く収まる
- 柱や基礎が無事なら、リフォームして再販するルートがある
- 更地にして「新築用の土地」として販売する土地需要が高い
- 自力で解体すると、高額な解体費用(数百万円)の持ち出しが発生する
- 解体して更地にすると、固定資産税の減税優遇がなくなり税金が最大6倍に
- 放置しすぎると、行政から強制解体され費用を全額一括請求されるリスクあり
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実家のことは、これからも節目ごとに向き合うことになります
一周忌が終わっても、実家の問題がなくなるわけではありません。多くの方が、次のような節目でまた実家のことを考えることになります。
法要以外にも、こんな機会に実家のことを思い出す方が多いようです
建物の状態や権利関係など、ここで触れきれなかった悩みについては、
あなたの状況から探すのページでも詳しく整理しています。
まとめ
「考え始めた今の気持ちを、大切にしてほしい」
実家じまいや生前整理には、明確な締切がありません。だからこそ、「そろそろ」と感じた今の気持ちを、小さな一歩に変えることが大切です。今日すべてを決める必要はありませんが、情報収集から始めておくことが、次に進むための土台になります。動くなら、今日が一番損の少ない日です。
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同じような状況の方が、どんな基準で相談先を選んでいるか。放置するリスクと合わせて整理したページです。







