近隣の方から「屋根が崩れかけていて危ない」「台風のたびに心配」といった、単なる雑草や見た目の指摘ではなく、明確な危険性を訴える苦情を受けた方もいるのではないでしょうか。特定空家に近い状態まで傷んだ実家は、苦情の内容そのものが深刻さを増していきます。
今回は、近隣からの苦情を受けた今、特定空家相当の実家をどう見極め、どう判断していくかを、データを交えてお伝えします。
不安な気持ちのまま抱え込む必要はありません。まずは、実際にどの程度危険な状態なのかを、専門家に確認するところから始めても十分です。
近隣からの苦情で、実家の危険性を突きつけられるとき
「危ないと言われても、自分では正直どう対応すればいいか分からない」
雑草や害虫といった苦情とは異なり、「倒壊しそうで怖い」「瓦が落ちてきた」といった苦情は、建物そのものの安全性に関わる、より深刻な指摘です。こうした苦情が繰り返されると、近隣の方が自治体に相談する可能性も出てきます。
苦情を受けた時点でまだ自治体からの正式な通知が来ていなくても、それに近い状態にあると考え、早めに動き出すことが、今後の負担を減らすことにつながります。
近隣の方が苦情という形で直接伝えてくれるのは、事態が深刻化する前に何とかしてほしいという気持ちの表れでもあります。自治体への通報という選択肢を取らずに、まず本人に伝えてくれたことに、誠実に応える姿勢が求められます。
他の人はどうしているか
「深刻な苦情を受けても、それでも対応できた人がいるんだと分かった」
国の調査では、所有者が抱える維持管理上の心配事として、次のような項目が挙げられています(複数回答)。
| 維持管理での心配事 | 割合 |
|---|---|
| 地震・台風・豪雪などによる損壊・倒壊 | 32.4% |
| 住宅の腐朽・破損の進行 | 43.1% |
※出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」結果のポイント
倒壊のおそれを心配する所有者は3割を超えており、近隣に同様の不安を与えている所有者は、決して少数ではないと考えられます。
似たケースとして、老朽化が進んだ実家をどう手放したかをまとめた事例(【築40年・老朽化】つくば市の空き家を売るには?売却相場・補助金・手放し方を解説)も、判断の参考になります。
こうした事例では、苦情を受けた直後に応急的な補強を業者に依頼し、並行して自治体にも状況を報告していたことが目立ちます。危険性を隠さず、自ら先に対応を示したことが、近隣・自治体双方との関係を悪化させずに済んでいるようです。
特定空家相当を、苦情を受けたまま放置するリスク
「対応が遅れて、もし本当に何か起きたらと思うと怖い」
危険性を訴える苦情を放置すると、近隣の方が自治体に通報し、正式な特定空家等としての対応(助言・指導など)に発展する可能性があります。また、実際に部材の落下等で近隣に被害が及んだ場合、所有者としての管理責任を問われることもあります。
苦情から自治体対応に発展するまでの間に動けるかどうかが、その後の選択肢の幅を左右します。特定空家等に正式指定される前であれば、対応の自由度はまだ残されています。
苦情を受けた今、対応を考えるメリット・デメリット
「危険だと言われた以上、後回しにはできない」
苦情を受けた今、対応を考えるメリット
- 正式な自治体対応(助言・指導等)に発展する前に、主体的に動ける
- 応急補強を早めに済ませることで、近隣の不安を軽減できる
- 老朽物件・危険家屋の取り扱いに慣れた業者に早めに相談できる
- 自治体への自主的な報告は、誠実な対応として受け止められやすい
苦情を受けた今、対応を考えるデメリット
- 応急補強だけでは、根本的な解決にならない場合がある
- 解体を選ぶ場合、まとまった費用の準備に時間がかかる
- 近隣への説明で、精神的な負担を感じることがある
- 建物の状態によっては、対応の選択肢が限られる場合がある
今後の選択肢
「危険な状態でも、対応してくれるところはあるはず」
苦情を受けた特定空家相当の実家についても、選べる道はいくつかあります。
- 近隣へ直接お詫びし、応急補強の手配をすぐに進める
- 自治体の空き家対策窓口に、自主的に状況を報告する
- 老朽物件・危険家屋の取り扱い実績がある業者に査定を依頼する
- 解体費用の補助制度があるか、自治体に確認する
自治体への自主的な報告は、指摘を待つより早く動く姿勢として好意的に受け止められやすい選択肢です。指導や勧告を待たずに動くことで、対応の選択肢を自分の手に残しておけます。
お住まいの地域によっては、都道府県別の相談窓口も参考になります。(東京都の空き家売却相談窓口など)
今後の具体的なアクション
「まずは危険な箇所から、対応を進めたい」
特定空家相当の実家について、苦情を受けた今できることがあります。
- 近隣へお詫びし、危険箇所を確認する
- 応急補強(飛散防止等)を業者に依頼する
- 自治体の空き家対策窓口に、状況を報告する
- 老朽物件・危険家屋に対応できる業者に査定を依頼する
- 一人で抱え込まず、専門家に早めに相談する
特定空家
「特定空家」指定後は、即座に売却処分すべきです。
認定されると固定資産税の優遇が外れ、税額が最大6倍に跳ね上がります。勧告を受けた後は待ったなしのため、専門買取業者へ即日相談し、所有責任を移転させるのが唯一の解決策です。
- 専門業者は解体や修繕の法的対応に慣れており、行政との調整も一括代行できるため
- 「行政指導」を受けている物件こそ、所有者が手放したがっていると判断し、早期買取を実現できる
- 放置リスクを解消する社会貢献性の高い取引として、専門業者が積極的に買い受けるため
- 勧告を無視すると「命令」へ格上げされ、従わない場合は「氏名の公表」や「過料」が発生
- 強制代執行が実施されると、解体費用は所有者の自己負担となり、数百万規模の請求が来る
- 相続発生後に放置すると、相続人全員に責任が波及し、親族トラブルへ発展しやすい
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実家のことは、これからも節目ごとに向き合うことになります
一周忌が終わっても、実家の問題がなくなるわけではありません。多くの方が、次のような節目でまた実家のことを考えることになります。
法要以外にも、こんな機会に実家のことを思い出す方が多いようです
建物の状態や権利関係など、ここで触れきれなかった悩みについては、
あなたの状況から探すのページでも詳しく整理しています。
まとめ
「危険だと分かった今こそ、動くタイミング」
特定空家に近い状態の実家への苦情は、放置すればするほど深刻な対応に発展しかねません。今日すべてを解決する必要はありませんが、近隣への誠実な対応と専門家への相談を早めに進めておくことが、次の段階に進ませないための一歩になります。動くなら、今日が一番損の少ない日です。
実家の空き家、まずは無料相談から
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同じような状況の方が、どんな基準で相談先を選んでいるか。放置するリスクと合わせて整理したページです。




