三回忌に見直したい、再建築不可の実家を売るタイミング

三回忌を迎え、実家のことを改めて考えたとき、「建て替えができない土地」だと知って戸惑った方もいるのではないでしょうか。再建築不可の実家は、一般的な家とは違う判断基準が必要になります。今回は、三回忌という節目に、再建築不可の実家をどう見極め、どう判断していくかを、データを交えてお伝えします。

「普通に売れないなら、もうどうしようもない」と諦める必要はありません。まずは、どのような制約があり、どのような対応方法があるのかを知ることから始めても十分です。

目次

三回忌に、「建て替えできない」実家と向き合うとき

「建て替えができないなんて、相続するまで知らなかった」

再建築不可とは、建築基準法上の接道義務などを満たしていないために、現在の建物を取り壊すと新たに建物を建てられない土地のことです。一周忌の頃は実家の維持だけで手一杯だったという方も、三回忌を迎え少し落ち着いてくると、「この先どうするのが現実的なのか」を考え始めるタイミングになります。

再建築不可という制約は、一般的な不動産の売買とは違う難しさを伴います。当事者として、まずはどのような課題があるのかを正しく知ることが、判断の出発点になります。

相続した時点で気づかず、何年か経ってから再建築不可だと知るケースも少なくありません。知らなかったこと自体を悔やむより、気づいた今この時点から、できることを整理していくほうが建設的です。

他の人はどうしているか

「売りにくい家を持っているのは自分だけじゃない、と分かった」

国土交通省の調査で、空き家の賃貸・売却を考えるうえでの課題をたずねた結果です(複数回答)。

賃貸・売却を考えるうえでの課題割合
住宅の傷み約41%
借り手・買い手の少なさ約38%

※出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」結果のポイント

「借り手・買い手の少なさ」を課題に挙げる所有者は約4割にのぼり、再建築不可のような条件面の制約がある物件では、この課題がより強く表れやすいと考えられます。買い手が見つからない場合の対応としては「価格を引き下げる」が最も多く挙げられており、専門家への相談も同程度に選ばれています。

似たケースとして、条件の難しい実家をどう手放したかをまとめた事例(【築40年・老朽化】沖縄市の空き家を売るには?売却相場・補助金・手放し方を解説)も、判断の参考になります。

こうした事例では、通常の不動産会社ではなく、条件の難しい物件を専門に扱う業者へ早めに相談していたことが目立ちます。一般的な仲介市場での反応を待つより、専門業者に条件を伝えた方が、話が早く進むケースは少なくありません。

再建築不可を放置するリスク

「どうせ建て替えられないなら、このままでいいのかな」

再建築不可の建物は、現状の建物を維持する以外の選択肢が限られるため、老朽化が進むほど「住める状態を保つ」こと自体が難しくなっていきます。建て替えができないという特性上、放置期間が長くなるほど、買い手が見つかる条件はさらに狭まる傾向があります。

また、再建築不可の物件を専門に扱う買取業者や、隣接地の所有者への売却など、通常の仲介とは異なる売却方法が必要になる場合もあります。放置期間が長引くほど、こうした選択肢を検討する余力そのものが小さくなっていく点に注意が必要です。

さらに、建物が朽ちて倒壊のおそれが出てくると、選べる売却方法がさらに限られていきます。まだ建物として体裁を保っているうちに動く方が、選択肢を多く残せるという意味で有利です。

三回忌のタイミングで売却を考えるメリット・デメリット

「難しい物件だからこそ、早めに専門家に聞いてみたい」

三回忌のタイミングで売却を考えるメリット

  • 再建築不可を専門に扱う業者に、早い段階で相談できる
  • 建物がまだ維持できる状態のうちに、売却の可否を確認できる
  • 隣接地所有者への打診など、時間のかかる交渉を早めに始められる
  • 複数の売却方法を比較したうえで、納得のいく判断がしやすくなる

三回忌のタイミングで売却を考えるデメリット

  • 通常の不動産会社では取り扱いが難しく、相談先が限られる
  • 買い手・借り手が見つかるまでに時間がかかる場合がある
  • 価格を下げても売れないケースがあり、判断が長引くことがある
  • 隣接地所有者との交渉は、感情的なやり取りになる場合もある

今後の選択肢

「普通に売れないなら、どんな方法が残っているんだろう」

再建築不可の実家について、当事者として選べる道はいくつかあります。

  • 再建築不可物件を専門に扱う買取業者に相談する
  • 隣接地の所有者へ、土地の買い取りや交換を打診する
  • 接道義務を満たすための対応(セットバック等)が可能か確認する
  • まずは現状のままでの査定額を確認し、判断材料にする

中でも再建築不可専門の買取業者への相談は、最初の一歩として動きやすい選択肢です。一般的な仲介と違い、こうした業者はそのままの状態での買い取りを前提にしていることが多く、査定を受けるだけでも今の実家がどう評価されるのかが分かります。

隣接地の所有者へ土地の買い取りを打診する方法も、再建築不可物件ならではの選択肢です。隣接地と一体化することで再建築が可能になる場合があり、専門業者を介して打診するほうが、直接交渉するよりも進めやすいことがあります。

お住まいの地域によっては、都道府県別の相談窓口も参考になります。(静岡県の空き家売却相談窓口など)

今後の具体的なアクション

「まずは自分の実家がどの条件に当てはまるのか、確認したい」

再建築不可の実家について、次の法要までにできることがあります。

  • 接道状況など、再建築不可となっている理由を役所や専門家に確認する
  • 隣接地の所有者情報を把握しておく
  • 再建築不可物件の取り扱い実績がある業者に査定を依頼する
  • セットバックなど接道義務を満たす対応が可能か確認する
  • 一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談する

実家のことは、これからも節目ごとに向き合うことになります

一周忌が終わっても、実家の問題がなくなるわけではありません。多くの方が、次のような節目でまた実家のことを考えることになります。

法要以外にも、こんな機会に実家のことを思い出す方が多いようです

建物の状態や権利関係など、ここで触れきれなかった悩みについては、
あなたの状況から探すのページでも詳しく整理しています。

まとめ

「難しい物件でも、道がないわけじゃない」

再建築不可の実家は、一般的な物件より選択肢が限られますが、専門の買取業者や隣接地所有者への打診など、進められる道は残されています。三回忌で結論を出す必要はありませんが、まずは条件を正しく把握し、専門家に相談してみることが、次の判断につながる一歩になります。動くなら、今日が一番損の少ない日です。

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同じような状況の方が、どんな基準で相談先を選んでいるか。放置するリスクと合わせて整理したページです。

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