お盆の帰省で久しぶりに実家を訪れ、「そういえばこの土地、再建築ができないと聞いていたな」と思い出した方もいるのではないでしょうか。遠方に住んでいると、こうした実家特有の事情を確認する機会自体が限られます。今回は、お盆という帰省のタイミングに、遠方から再建築不可の実家をどう見極め、どう判断していくかを、データを交えてお伝えします。
帰省中にすべてを解決しようとする必要はありません。まずは、今回の帰省でしか確認できないことを整理するところから始めても十分です。
お盆の帰省で、実家の制約を思い出すとき
「普段は忘れているけど、帰ってくるたびに気になってしまう」
再建築不可とは、建築基準法上の接道義務などを満たしていないために、今の建物を取り壊すと新たに建物を建てられない土地のことです。遠方に住んでいると、日常生活の中でこの問題を意識する機会は少なく、お盆のような帰省のタイミングで改めて気になり始める、という方も多いはずです。
年に一度か二度しか帰れない中で、「今回こそ何か決めなければ」と気負う必要はありません。まずは、今回の帰省で何を確認しておくべきかを整理することが、次につながる一歩になります。
他の人はどうしているか
「遠方から難しい物件を抱えているのは、自分だけじゃないんだ」
国土交通省の調査で、所有者の住まいから空き家までの距離をたずねた結果です。
| 所有者の住まいから空き家までの距離 | 割合 |
|---|---|
| 車・電車で1時間超 | 約23% |
| 車・電車で3時間超 | 約10% |
※出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」結果のポイント
移動に1時間以上かかる所有者は4戸に1戸近くにのぼり、遠方からの管理は珍しいことではありません。再建築不可のような条件の難しい物件を、遠方から抱えている方も少なくないと考えられます。
似たケースとして、遠方から条件の難しい実家を手放したケースをまとめた事例(【築50年以上・遠方管理】一関市の空き家を売るには?売却相場・補助金・手放し方を解説)も、判断の参考になります。
こうした事例では、帰省のタイミングで隣接地の状況を確認し、専門業者への相談は電話やオンラインで進めていたことが目立ちます。現地でしかできないことと、遠隔でも進められることを分けて考えているのが特徴です。
再建築不可を、遠方から放置するリスク
「年に一度しか見に行けないから、どこまで進んでいるのか分からない」
再建築不可の建物は、現状の建物を維持する以外の選択肢が限られるため、老朽化が進むほど「住める状態を保つ」こと自体が難しくなっていきます。遠方に住んでいると、この劣化の進み方に気づくタイミングが遅れやすく、対応が後手に回りがちです。
また、再建築不可の物件を専門に扱う買取業者への相談や、隣接地の所有者への打診など、通常とは異なる売却方法が必要になる場合があります。こうした交渉には時間がかかることが多く、遠方から少しずつ進めるとしても、着手が遅れるほど選択肢は狭まっていきます。
建物が朽ちて倒壊のおそれが出てくると、選べる売却方法はさらに限られます。まだ建物として体裁を保っているうちに動き出す方が、選択肢を多く残せるという意味で有利です。
お盆のタイミングで動き出すメリット・デメリット
「せっかく帰ってきたのだから、できることはしておきたい」
お盆のタイミングで動き出すメリット
- 帰省時に、隣接地の所有者や周辺の状況を直接確認できる
- 再建築不可を専門に扱う業者への相談を、この機会にまとめて進められる
- 建物がまだ維持できる状態のうちに、判断材料を集められる
- 親族が集まる機会に、実家の今後について自然に話題にできる
お盆のタイミングで動き出すデメリット
- 短い帰省期間では、隣接地所有者との交渉まで進めるのは難しい
- 通常の不動産会社では取り扱いが難しく、相談先が限られる
- 次にいつ帰省できるか分からないと、対応が持ち越しになりやすい
- お盆の時期は親族が集まる分、落ち着いて相談しづらい場合もある
今後の選択肢
「遠方からでも、進められることから始めたい」
遠方に住みながらでも、再建築不可の実家について選べる道はいくつかあります。
- 再建築不可物件を専門に扱う買取業者に、電話・オンラインで相談する
- 帰省時に、隣接地所有者への打診が可能か様子を確認する
- 空き家管理サービスを利用し、遠隔で状態を把握する
- まずは現状のままでの査定額を確認し、判断材料にする
再建築不可専門の買取業者への相談は、電話やオンラインだけでも最初のステップとして進められます。現地に行かなくても、物件の状況を伝えて概算の査定を受けられる場合が多く、次の帰省までに判断材料を整えることができます。
お住まいの地域によっては、都道府県別の相談窓口も参考になります。(東京都の空き家売却相談窓口など)
今後の具体的なアクション
「次の帰省までに、何を進めておけばいいか知りたい」
再建築不可の実家について、遠方からでも次の帰省までにできることがあります。
- 今回の帰省で、隣接地の所有者や周辺の状況を確認しておく
- 再建築不可物件の取り扱い実績がある業者に、電話・オンラインで相談する
- 空き家管理サービスの利用を検討する
- 現状のままでの査定額を確認し、判断材料にする
- 一人で抱え込まず、早めに専門家へ相談する
再建築不可
接道制限などで新しい家を建てられない土地でも、問題なく売却可能です。
隣の土地を買い取って接道を広げるなどの面倒な対策は一切不要。専門業者が法律上の制限をクリアして引き取ります。
- 既存の建物を壊さず「フルリノベーション」して再利用する高度な再生技術があるため
- 専門業者が隣地の所有者と交渉し、合筆して「再建築可能」な普通の土地に化けさせられるため
- 賃貸経営用(戸建て賃貸やシェアハウスなど)の利回り物件として投資家ルートに販売できるため
- 良かれと思って解体すると、二度と建築できなくなり売却難易度が跳ね上がる
- 一般の買い手は住宅ローンが組めない(審査が通らない)ため、個人売買は極めて困難
- 隣人と自力で接道交渉しようとすると、足元を見られて高額な買い取りを要求されるリスクも
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実家のことは、これからも節目ごとに向き合うことになります
一周忌が終わっても、実家の問題がなくなるわけではありません。多くの方が、次のような節目でまた実家のことを考えることになります。
法要以外にも、こんな機会に実家のことを思い出す方が多いようです
建物の状態や権利関係など、ここで触れきれなかった悩みについては、
あなたの状況から探すのページでも詳しく整理しています。
まとめ
「次に帰れる日を待つだけでなく、今できることもある」
遠方に住んでいると、再建築不可の実家について「現地に行かないと何もできない」と感じてしまいがちですが、業者への相談や査定の多くは電話・オンラインでも進められます。お盆で結論を出す必要はありませんが、今回の帰省でできることを整理しておくことが、次の判断につながる一歩になります。動くなら、今日が一番損の少ない日です。
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同じような状況の方が、どんな基準で相談先を選んでいるか。放置するリスクと合わせて整理したページです。




